尊敬する人、がっかりな人

もう何年も前、うちのトイレの流れが悪くなったことがありました。 二階のトイレを流すと一階のトイレから水が上がってくるような状態で、スッポンや詰まり取りワイヤではどうにもならず、業者さんを呼びました。

フィリピンでは道端などに poso negro と書かれた看板があったり、インターネットで検索すれば多くの業者が見つかりますが、当時は検索して近くの業者が見つかったので依頼しました。

すぐに4人くらいやってきまして、一人は会計係的な人(オーナーかも)、あと3人が作業者で、建物の前のコンクリの部分の、おそらく汚水枡があると思われるあたりを太くて長い鉄筋を使って穴を開け始めました。 3人がかりで鉄筋を持ち上げて落とす、を繰り返し、うまく汚水の場所に到達し、その後同じ方法で四角い穴を作りました。

で、詰まりを取る段階になって、うち一人がパンツ一枚になって汚水桝の中に胸まで浸かって、下の方に手を突っ込んで排水管に詰まっている布切れ(誰が流したか不明)を取り除いてくれたんです。

その後、配管を一本増設し、コンクリで蓋をして完了まで半日程度の作業でした。

なにが感動したかって、このパンツ一枚で汚水桝に躊躇なく胸まで入るおじさんにです。 なにしろ途中に浄化槽があるわけではないので、トイレの排水がそのままここに溜まっているので、想像の通りの状況です。

ただただ、この人の勇気、仕事に対する姿勢、きっと家で待っているであろうご家族のために頑張って仕事をしておられるのだろうと想像し、数年立った今でも当時の感動は忘れられず、私の最も尊敬する人物となりました。

がっかりする人、この話を聞いて嫌な顔をするお金持ちの人、職業に貴賎があると思っている人。

賄賂をもらって私腹を肥やし、召使がたくさんいるいい家に住んでいる役人と、つらい仕事でも家族のために頑張っているおじさん、あえて貴賎をつけるならば前者が浅ましく卑しい、後者は尊いに違いありません。

 

 

 


starstonesoft

投稿者: starstonesoft

1995年からフィリピン在住。 海外生活に役立つことなどを紹介していきたいです。

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